育児休業によって家族・仕事との向き合い方が変化
ケーブルテレビ株式会社
子育てパパ(Release.2021.05)
■お名前:子育てパパ 年齢:32歳(令和3(2021)年3月現在)
2007年 千葉県内の高等学校卒業
2011年 東京都内の大学卒業
2011年 コンビニエンスストア本部に就職。名古屋市へ転勤
2014年 結婚を機に妻の地元・栃木県へVターン移住
2014年 栃木県内の自治体へ転職
2018年 ケーブルテレビ株式会社へ転職
2020年 長男誕生
楽観はしない。ましてや悲観もしない。ひたすら平常心で。(羽生善治さん)
育児休業を取得しようと思ったきっかけ、動機を教えてください。
妻の妊娠がわかったのは新型コロナウイルスの国内流行初期でした。感染拡大した場合、首都圏に住む両親からのサポートは感染リスクがあるため頼れませんでした。そのため出産6ヶ月前に夫婦二人三脚の育児体制を計画しました。その計画を踏まえて、3か月(子どもの誕生から生後3か月まで)の育児休業取得を申請しました。
育児休業を取得することに対する周囲の反応はどうでしたか。
担当プロジェクトのタスク量が多かったので、育児休業取得を申し出ると周囲から冷ややかな意見を受けると思っていました。申し出た際、上司に快諾いただき、心強かったです。(私の所属部署では、育児休業取得者は男性社員では初でした。)
他部署では男性社員の育児休業取得が増えてきていましたので、先輩方のあとを追いかけられるように(また後輩があとを追いやすいように)業務引継ぎを念入りに行ないました。
育児休業中の育児や家事の分担はどのようになっていましたか。
母子の退院日から生後3ヶ月を迎えるまで育児休業を取得しました。産後1ヶ月目までは大仕事を終えた妻には体を休めてほしくて、私が主に育児・家事を行ないました。2ヶ月目からは妻が復調し、二人で臨機応変に育児・家事を分担しました。
2ヶ月目と3ヶ月目の分担は以下の通りです。
私:育児)オムツ交換、寝かしつけ、粉ミルク調乳、ベビー用品の買い出し
家事)掃除、洗濯、布団干し、ゴミ出し、食料品の買い出し、食器洗い、たまに調理
妻:育児)オムツ交換、寝かしつけ、授乳、粉ミルク調乳、ベビー用品の買い出し
家事)調理、掃除、食料品の買い出し
育児や家事について、育児休業取得前とイメージや考え方は変わりましたか。
コロナ禍でママパパ学級が短縮され、子育てについての知識が十分でないことに不安がありました。
そのため育児休業前に育児書を読んだり、動画配信サイトで育児動画を見たり、Twitterでイクメンと意見交換したりしていました。その甲斐もあり、取得前と取得中の育児・家事はイメージ通りでした。
育児休業を経て変わった考えは、世の中のお母さん達、お父さん達への尊敬の念がより強まりました。育児は自分のことよりも子どもと妻が最優先になります。子どものペースに合わせるため、思い通りにいかないことも多々あります。そのため、子どもが微笑んでくれたときはご褒美をもらったと思いました。子どもの夜間対応を一人でやっているとき孤独感が強くなりますが、世の中のお母さん達、お父さん達はこの苦労を乗り越えて来られたと考え、励みになりました。
今後、育児休業を取得したいと考えている男性へのメッセージをお願いします。
妊娠前とライフスタイルががらっと変わるので、夫婦でよく会話しながら計画的に準備してください。
産後はつい子どもが可愛くて、子どもを優先しがちになりますが、そこで奥様を優先することで奥様は落ち着いて子どもに接することができます。まずは奥様を大切にされてください。夫婦げんかが減って、円満な家庭になります。
育児休業を取得することに、職場へ後ろめたさを感じられるかもしれません。「復帰したら自分の席がないのではないか?」、「出世が遅れるのではないか?」と心配になるかもしれません。育児休業取得にあたって、大切なことは家族とどう向き合いたいかです。
育児休業を取得すると決めたら、ビジネスを止めないよう念入りに下準備してください。あなたが勤務しなくてもビジネスが回るようにしなくてはいけません。育児休業取得を機に、担当業務を改めて棚卸することでムリ・ムラ・ムダを削り、効率的な業務フローに改善できるかもしれません。育児休業前に結果を出せば、休業後の復帰に自信を持てます。
育児休業を取得することで家族・仕事との向き合い方が変わります。父として責任は増しますが、ぜひライフスタイルの変化を楽しんで頂きたいです。
妻からのメッセージ
慣れない家事と育児でとても大変だったと思います。また、コロナ禍のなかでの妊娠、出産は常に不安との闘いでもありました。しかし、夫婦で力を合わせて一つ一つ丁寧に対処していきました。息子もかぜ一つひくことなく、もうすぐ5ヶ月になります。家族3人で過ごしていたので、パパとママ、どちらにも懐いています。育児休業のおかげからか、最近はパパと息子の二人で出掛けることも増えました。
夜、息子を寝かしつけたあと、夫婦でその日撮った写真や動画を送りあって息子の話をするときの幸せは何物にもかえられません。ときには意見が違って、ぶつかることもありますが、よりよい子育てをする気持ちの表れとも思っています。よい親になれるよう、これからも協力していきたいと思っています。